ラグ用接着剤の使い方|塗布・片付け・切り出しの手順を解説

ラグ用接着剤の使い方|塗布・片付け・切り出しの手順を解説

 

執筆:RUGMATAG

タフティングラグの耐久性は
「接着剤の塗り方」と「縁の処理」で大きく変わります。

この記事では、メッシュを使った切りっぱなし仕上げを前提に、接着剤の塗布から切り出しまでを順番に解説します。

こんにちは。大阪でタフティングのワークショップと機材・資材の専門店を運営している RUGMATAG(ラグマタグ) です。

ラグの仕上げに欠かせない「接着剤の塗布」。手順自体はシンプルですが、縁の塗り方が甘いと切りっぱなし加工後にほつれてしまうなど、意外と見落としやすいポイントがあります。このブログで手順を確認してから作業に入りましょう。

準備するもの

※ 撹拌ありで使用する場合のみ必要なものは「防ダニ / RADITEX 」と記載しています。

接着剤 防ダニ成分配合 / RADITEX / エコシェル
裏地用メッシュ 裏地用メッシュ(作品より一回り大きめにカットしておく)
ヘラ プラスチック製のヘラ
ボウル・ミキサー 防ダニ / RADITEX を撹拌して使用する場合
ビニール手袋・エプロン 手・服の汚れ防止に

塗布前の確認事項

タフティングフレームに作品を張ったまま接着剤の塗布準備をしている様子
  • フレームに張ったまま作業する:外した状態で塗布すると、形が崩れる原因になります。もし外してしまった場合はきれいに張り直してから作業してください。
  • 服装と床の保護接着剤が服や床につく可能性があるため、エプロンや汚れてもよい服装で作業しましょう。また、ごくまれにアレルギー反応が起きる場合があるため、手袋の着用がおすすめです。床には、段ボールや新聞紙などを敷いておくと、床汚れの防止になり安心です。
  • 使用前に必ず振る:長期保管すると中身が分離します。どの接着剤も、フタを閉めた状態でしっかり振ってから使い始めてください。

お手元の接着剤に応じて、該当する手順をご覧ください。

防ダニ / RADITEX

防ダニ / RADITEX の塗布手順

💡 撹拌して使うのがおすすめです

ラグ用接着剤をハンドミキサーでホイップ状になるまで撹拌している様子

撹拌なしでも使えますが、ハンドミキサーでホイップクリーム状に泡立てると、塗り広げやすくなり、使用量も抑えられます。滑り止め効果が高まり、仕上がりも柔らかく軽くなるので、ぜひ撹拌してから使うことをおすすめします。

使用量の目安(60cm × 60cmのラグ):撹拌あり 約400〜450g / 撹拌なし 約700〜750g

STEP 1 打ち込み面に接着剤を塗布する

タフティング作品の裏側(打ち込み面)に白い接着剤をヘラで塗り広げている様子
タフティング作品の裏側に接着剤を塗り広げている様子(2枚目)

接着剤をプラスチックヘラで打ち込み面(布の裏側)に塗り広げます。撹拌している場合、この時点では全量を使い切らず、全体の3分の2程度を塗布します。メッシュを貼ったあとに上から重ね塗りする分を残しておきましょう。

塗布範囲は作品より5cmほど広めを目安に。後からメッシュを貼り付けるための余白になります。

⚠️ ヘラの圧は「優しく」が基本:強く押さえつけると、接着剤が表面にはみ出してしまいます。力を入れすぎず、やさしく伸ばすように塗布しましょう。

STEP 2 メッシュを置き、中心から外側へ貼り付ける

タフティング作品の裏側に裏地用メッシュをシワなく置いている様子

作品より大きめにカットした裏地用メッシュを、塗布した面の上にシワが入らないよう平らに置きます。

中央から外側に向けてヘラでメッシュを密着させている様子

ヘラを中心から外側に向かって放射状に動かし、打ち込み面とメッシュをしっかり密着させます。端に向かって丁寧にシワを伸ばすように貼り付けましょう。
この際に、作品より5cmほど広めに塗った部分もメッシュとクロスをしっかり貼り付けておきましょう。

STEP 3 メッシュの上から残りの接着剤を重ね塗りする

メッシュの上から残りの接着剤をヘラで重ね塗りしている様子

STEP 1で残しておいた接着剤の残り3分の1を、メッシュの上から重ね塗りします。全体にムラが出ないよう、均一に塗り広げましょう。

STEP 4 縁部分を念入りに塗り込む

タフティング作品の縁部分に接着剤を外から中に押し込むように塗り込んでいる様子

切りっぱなし仕上げの場合、縁の処理が仕上がりを大きく左右します。

縁部分のメッシュとタフティングクロスの間に隙間が残っているNG例

⚠️ 縁の隙間に注意:上の画像のように、メッシュとタフティングクロスの間に隙間が残ったまま乾燥させると、切りっぱなし仕上げの際にほつれやすくなります。縁部分は、接着剤をしっかり塗り込み、隙間が残らないようにしましょう。

縁の処理が不十分だったためにほつれてしまったタフティングラグの縁の様子

縁の処理が甘いと、経年劣化でこのようにほつれてしまいます。

STEP 5 横からチェックして完了

ラグを真横から見てメッシュの浮いている箇所がないか確認している様子

全体を塗り終えたら、真横からメッシュが浮いている箇所がないかを確認しましょう。浮きがあれば軽く押さえてなじませてください。問題なければ塗布完了です。

エコシェル

エコシェルの塗布手順

エコシェルは撹拌不要でそのまま使えます。ただし使用前にフタを閉めた状態でよく振ってから使い始めましょう。また、防ダニ/RADITEXとは塗布の順番が異なりますのでご注意ください。

STEP 1 メッシュを先に置く

タフティング作品の裏面に裏地用のメッシュを平らに配置している様子

エコシェルはメッシュを最初に配置します。作品の打ち込み面(布の裏側)に、作品より一回り大きめにカットしたメッシュをシワが入らないよう平らに置きましょう。

💡 メッシュを先に敷いてから上に接着剤をのせることで、塗布量を抑えられます。

STEP 2 メッシュの上から接着剤を塗布する

タフティング作品の裏面のメッシュ上に接着剤を点置きしている様子

接着剤をメッシュの上にのせて、ヘラで中心から外側へ放射状に伸ばしながら均一に塗り広げます。

ヘラで中心から外側へ放射状に接着剤を均一に塗り広げている様子

⚠️ ヘラの圧に注意:エコシェルは液体のまま使用するため、ヘラの圧が強いと接着剤が表面にはみ出してしまいます。やさしい力で、手早く均一に塗り広げましょう。

STEP 3 縁部分を念入りに塗り込む

防ダニ/RADITEXと同様、縁の部分はほつれ防止のためしっかり塗り、隙間を埋めましょう。全体をムラなく伸ばしたら塗布完了です。

使用量の目安(60cm × 60cmのラグ):約650g

フレームを立てたまま塗布したい方へ

ここまでの手順はフレームを寝かせた状態が前提です。スペースの都合などで立てたまま作業したい場合も、基本の流れは同じです。ただ、重力で接着剤が垂れやすいので、以下の点だけ意識してください。

フレームの下に段ボールや新聞紙を敷いて養生している様子
タフティングフレームを立てた状態でヘラで接着剤を塗布している様子
  • フレームの下に養生する:接着剤が垂れることがあるので段ボールや新聞紙を。
  • 少量ずつ取って塗る:一度に大量に取ると垂れやすいです。
  • ヘラは下から上へ動かす:上から塗り始めると、下に垂れてしまうので、下から上に伸ばしましょう。
  • 受け皿を用意する:片手に持っておくと万が一垂れても安心です。
立てたフレームの上部を段ボールと釘で固定している様子

立てたまま乾燥させる場合は、貼り付けたメッシュが剥がれないよう上部を何点か止めておくと安心です。

塗布後の片付け

接着剤を塗り終えたら、道具を片付けましょう。付着した接着剤が乾く前の方が落としやすいので、早めに済ませておくのがおすすめです。

⚠️ 接着剤は絶対にシンクに流さないでください。ラテックス製のため、乾くと固まって水に溶けません。排水管が詰まる原因になります。

ヘラ・ボウル・ミキサーの片付け方

① 余ったクロスやペーパータオルで拭き取る

ヘラについた接着剤を布で拭き取っている様子
ボウルについた接着剤を布で拭き取っている様子

② 霧吹きで湿らせてさらに拭き取る

霧吹きで道具を湿らせている様子
霧吹きで湿らせた後にペーパータオルで拭き取っている様子

③ ペーパータオルで水分を拭き上げる

ペーパータオルで水分を拭き上げている様子

④ 細かい部分は少し乾かしてから取るのがおすすめ

ミキサーのホイッパー部分など細かいところは、少し時間をおいて接着剤が半乾きになってから指でこすると、ポロポロと取り除きやすく、時短にもなります。

半乾きのホイッパーについた接着剤を指でポロポロ取り除いている様子

乾燥

接着剤を塗布したタフティングラグをフレームに張ったまま乾燥させているシーン

塗布が完了したら、フレームに張ったまま乾燥させます。直射日光を避け、風通しの良い場所に置きましょう。屋根付きのベランダ・ガレージ・風通しのいい室内などが適しています。

乾燥時間の目安(自然乾燥)

  • 夏:半日〜1日
  • 冬:1〜2日

💡 送風機を使うと時短になります:塗布した面全体に常温の風が当たるよう送風機(扇風機)を設置すると、半日程度で乾燥することも。早く乾燥させたい方はお試しください。

送風機を使ってタフティングラグの接着剤を乾燥させているシーン

⚠️ しっかり乾く前に仕上げ工程へ進まないでください:全体を触ってみて、接着剤がついてこない状態になったことを確認してから次の工程へ進みましょう。

においについて:においは作業中・乾燥中は多少ありますが、乾燥後は残りません。作業中は必ず換気を行いましょう。

乾燥後の切りっぱなし加工

接着剤がしっかり乾いたら、いよいよ切りっぱなし加工です。

STEP 1 乾燥を確認する

裏面全体を手で触れて、接着剤がついてこない状態になっていることを確認してからカットに進みましょう。湿っている箇所が残っていれば完全に乾くまで待ちます。

乾燥後のタフティングラグの裏面を手で触れて乾燥具合を確認しているシーン

STEP 2 一回り大きめに切り出す

まず、表側の毛糸を誤って切ってしまわないよう、作品より一回り大きめに切り出します。

タフティングラグを作品より一回り大きめに大まかに切り出しているシーン

ざっくり切り出す作業には、コードレス電動ハサミがとてもお勧めです!完成した作品を布からスムーズに切り取ることができ、作業の時短に役立ちます。

STEP 3 ラグの形に沿って仕上げカットする

デザインの輪郭に沿って丁寧にカットしていきます。このとき、縁から2mmほどの余白を残してカットするのがポイントです。

メッシュを使用した切りっぱなし仕上げの完成例
縁から2mmほどの余白を残してカットしている様子の拡大写真

⚠️ ギリギリでカットするとほつれの原因になります。縁部分に少し余白を残すことで、仕上がりが安定します。

全て切り出せたら裏面の処理は完了です。お疲れ様でした!

まとめ

① フレームに張ったまま作業する

② ヘラは優しく当てる(圧をかけすぎない)

③ 縁部分はしっかり隙間がなくなるまで塗り込む

④ 直射日光を避けた風通しの良い場所で乾燥させる

⑤ しっかり乾いてから次の工程へ進む

接着剤の使い方で迷ったら、LINE公式アカウントInstagramのDMでいつでもご相談を受け付けています。お気軽にどうぞ!

RUGMATAGのブログでは今後も「タフティングの疑問が解決できる」「読んだらやってみたくなる」そんなコンテンツをお届けしていきます。次回の更新もぜひお楽しみに!

タフティングのことなら、RUGMATAG。そう思っていただけるよう、これからも全力でサポートしていきます!

RuffRuff Apps RuffRuff Apps by WANTO
ブログに戻る
1 3
1 3