Tufter's Voice#08|Atelier Somi(アトリエ ソミ)
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タフティングを続ける人の、リアルな声。
Tufter's Voice #08
タフティングを趣味や仕事で続ける方に聞く、インタビューシリーズ。
第8回目のゲストは、
東京で活動する Atelier Somi(アトリエ ソミ) さんです。
猫や犬などのアニマルや、花畑・花をモチーフにした作品を制作するAtelier Somiさん。
Atelier Somiさんが大切にしているのは、
自分らしい表現をとことん追求すること。
そして、作品を迎えた方の日常に小さなときめきを届けること。

今回は、タフティングを始めたきっかけから、制作を休止・再開した時期のこと、自分らしい表現へのこだわり、そして作品づくりを続ける今の想いや今後の挑戦まで伺いました。
自己紹介
活動名/地域
Atelier Somi / 東京
タフティング歴
2021年12月から始めその後期間があき、合計で3年ほどです。
今の活動
現在はオンラインでの販売がメインです。
・オンラインショップでの販売(不定期、期間限定)
・お取引先様のお店で販売
・2026年秋に初出展の予定有
普段のお仕事
会社員
雑貨制作
Art制作 など幅広く行っています。
制作頻度
制作はほぼ毎日しています。
私のオンラインショップは不定期、期間限定で販売をしています。
「お花シリーズ」「猫シリーズ」「犬シリーズ」など、種類を分けて展開することが多いです。
お取引先さまのお店での販売も、時期や数はご相談のうえ決めています。
現状ではミニラグだと月に20〜30個程度制作しています。そこに大きいラグが1〜2枚程度プラスする時もあります。
「Atelier Somi」という名前の由来は?
「somi」は、音の「ソ」と「ミ」をイメージしています。
「ソミ」という響きは、私の中では明るさと優しさを感じられる心地よい音です。
そして私の作品は、作った瞬間に完成するものではなく、お迎えくださる方の暮らしに加わり、その空間や時間に寄り添うことで完成していくものだと考えています。
ソミが私(の作品)だとしたら、どんな音を持っている方のところへ行き、どんな新しい音色になるのだろうと、そんなイメージをこの名前に重ねています。
「Atelier」はものづくりをはじめる場所として。

作品や活動のスタイルやテーマ
猫や犬などのアニマルや、花畑・花などをモチーフに作品を制作しています。
インテリアに馴染むことや、ふと見るたびに嬉しくなったり、時と共に愛おしく感じたり、日常に小さなときめきを届けられることを大切にしています。
私自身、誰かや何かを「愛おしい」と感じた時にときめき、幸せな気持ちになるので、そこが原点にあります。
感情を作品に落とし込むことが多いような気がします。
Atelier Somiには小さな物語があり、その中にいるような感覚で制作をしています。
森の中のおばあちゃんのお家。
そこにある小さなアトリエで、ひとりの女の子が心穏やかにものづくりをしています。
アトリエにはおばあちゃんが集めた毛糸やビーズ、布が沢山あります。
窓の外で木々の影がゆらゆらと揺れるのを眺めながら手を動かし、おばあちゃんが作るシチューの香りや食器の音に包まれながら、その日に心惹かれたものを自由に作っています。
アトリエには、女の子が小さい頃に買ってもらった小さなピアノがあり、毛糸にあいたら"ちょうちょ"を弾いてみています。

はじめたきっかけ
海外のArt Vlogが好きでよく観ていて、可愛い絵を描いているのかと思いきや、何やら銃のような機械を取り出してダダダダーっと布に向かって打ち、その絵がRugになっていくのを観たことがきっかけでした。
私も作りたい!と思い、そのアーティストさんがご紹介されていた、海外のタフティング資材店から購入して始めました。

タフティングのきっかけとは別に、私がものづくりが好きなのは祖母や母のおかげだと思います。
祖母や母が、毛糸作品やパッチワーク作品を沢山作っていて、幼少期からあたたかみのある作品に触れてきました。
私のお洋服や、通園バッグ、クリスマスツリーのオーナメントも布で作ってくれていて、その思い出の中のデザインは、私の作品にも反映されているのかもしれません。
私も自然と小さい頃から絵を描いたり、布や毛糸で作品を作ることが好きになっていました。
作業部屋には、祖母が作った額縁に入ったパッチワークを飾っています。

最初の作品
35cm×35cm程度のチェアパッドと、コースター、お花のモチーフを、練習もかねて作りました。
時間は覚えていないですが、夢中で作って1日が過ぎたと思います。
その時はコットンの毛糸を使ったのですが、座ったり物を置くとすぐにペシャンコになったので、用途には向いていなかったのかと勉強になりました。
(私のやり方が悪いだけだったのかな)
お花のモチーフは飾る用だったので、ペシャンコにならずに可愛くできたと思います。
チェアパッドやコースターの写真はなかったのですが、初めた頃の作品はこちらです。

色々作ってみて、Atelier Somiとして作っていきたいテイストを模索していました。
難しかったこと/これならできそうと感じたこと
思っていたよりタフティングガンの活きがよくて驚きました笑
自分で動かすというより、動くガンに合わせるというような印象でした。
今は自分で動かしている感覚なので慣れてきたのかもしれません。
自分にもできそうと思った点は、タフティング作品は、全て打ち込んだ後でも修正が比較的しやすいことです。
「ここの色を変えたいな」と思うと、その部分だけ糸を抜いて別の糸を打ち直す事ができます。
作りながら加えたりひいたりして、じっくりと考えて作りたい私に合っているなと思いました。
初期費用と最初に揃えたもの
初期費用:8万円くらいだったかと思います。
最初に揃えたもの:タフティングガン、タフティングフレーム、布、裏地、接着剤、グルーガンとスティック、バリカン、毛糸。
当初、タフティング用の接着剤を知らなくて、ホームセンターで買った接着剤を色々試した覚えがあります。今はタフティング用しか使用していません。
作業場所
自宅の一室を作業部屋にしています。
7畳くらいの部屋に、2畳の納戸がついています。
机が用途に分けて3つあります。
ひとつめは、タフティングフレームを固定する机。
2つ目は、打ち込み以外(主にバリカンや接着剤等の仕上げ)の作業をする机。
3つ目は、PCを置いているデスクワーク用の机です。
3つ机があるので狭いですが、それぞれの役割が決まっていて、1つの机を都度片付けるよりも作業効率は良かったです。
ただ、フレームを出しっぱなしにするのであれば、フレーム用の机はもう少しスリムにしてもよかったなと思いました。
毛糸の収納は、以前は巻いたものなどは棚に収納し、コーン付きの大きい毛糸は袋に入れて納戸に保管していました。
コーン巻きの毛糸が増えてきて、使いたい時にすぐに出せる方がいいなと思い、天井までの高さがある棚を買って、そこに並べることでスッキリしました。毛糸を見ているとアイデアも浮かんできます。

最近は、時々制作のアシスタントに来て頂くようになり、その際は私の部屋では手狭なので、アトリエの一角を借りて行っています。

音の感じ方と対策
掃除機くらいの音かと思います。今は一軒家なのですごく気にすることはないですが、引っ越す前の集合住宅のときは、ご近所の方がいらっしゃる時間帯は控えていました。音よりも振動が響くと思っていたためです。
はじめる前の不安と、実際どうだったか
不安よりもワクワクの方が大きかったです。ただ、作った作品の販売も考えていたので、お客様の手元に渡った後の耐久性や、完成度を高める方法などは気になっていました。
その頃はまだあまり情報が日本になかったので、自分で試行錯誤したり、ありがたいことに投稿してくださっていた数少ないYouTubeや発信などを参考に進めていました。
最初に用意してよかった/おすすめの道具
最初は16mmくらいの長さのカットパイルのガンがあれば幅広く作れるかなと思います。
また、フレームを固定する土台はちゃんと考えた方がいいよと、丸椅子に固定してグラグラで打ち込んでいた初期の私に伝えたいです笑
土台がしっかりしていると、打ち込みやすさが全然違います。

モチベーションが下がった時期と、また作りたいと思えたきっかけ
子どもを授かったことをきっかけに、子育てと他の仕事で日々がいっぱいになっていた時期がありました。
当時は制作スタイルもまだ模索している段階で、自分らしい表現を形にしていくには、多くの時間とエネルギーが必要だと感じていました。
そのため、「また制作に向き合える時期が来たら再開しよう」と思い、一度休止することにしました。
また作りたいという気持ちはずっとあったので、デザインをぼんやり考えたり、オンラインでさまざまなものを購入してお客様の気持ちになってみたりと、少しずつ頭の中で準備を続けていました。
「自分らしさが出たな」と感じる作品
全て自分らしく表現できるまで試行錯誤していますが、特にお花畑の作品には思い入れがあります。

"花畑"は、私の中で昔から大切に思っているモチーフなので、何か私なりの表現をしたいなと試行錯誤していたところ、色んなお花パーツを作って縫い付ける表現へ辿り着きました。
編み物の花、陶器のような花、ビーズの花など...色んなパーツを作りました。
パーツは、ボツも含めて500個は作ったと思います。
とても時間のかかる作業ですが、全力を注いだ作品なので思い入れが深く、私が作りたかった花畑ができたと思います。

そしてそれを可愛いと迎えてくださったお客様がいらっしゃったことも嬉しくてたまりません。
「今日はこんなお花を見つけた」と、毎日違うお花を発見してときめいてもらえたらいいなという想いから生まれた作品です。
(※床用ラグには硬いパーツは使用していません。)

アニマルのミニラグは、キャラクターのようなデフォルメ感と、本物のようなリアル感の間くらいを目指して制作しています。


そして、大人のインテリア空間にも似合うような子で、相棒のように寄り添う子。
ふと目が合ったときに嬉しくなるような表情にするにはどうすればいいだろう..と、理想に近づくまで何度も試行錯誤を重ね、ようやくAtelier Somiらしいと思える表現が定まってきたように感じています。
作品に使う毛糸を選ぶとき、意識していること
色の組み合わせにこだわりがあるので、微妙な色ちがいでも、気になった毛糸はタフティング用、手芸用に関わらず出会った時に買って試しています。
ただ、手芸用毛糸は廃盤になることも多く、気に入っているデザインが作れなくなることもありました。
最近は、作品の方向性が定まってきたり、ブランド様とお取引もさせて頂くようになったので、安定して仕入れられる毛糸にすることも意識するようになりました。
ラグマタグさんで取り扱っている毛糸は、安定して仕入れられるのも魅力だなと感じます。

「作品づくりがしやすくなった」と感じた道具
RUGMATAGさんのアルミフレームです。
幅を調整できるので、布のロスが少なくて本当に嬉しいです!
布を最後まで使えるように、小さい木枠を作ろうと考えてた頃に、この商品を知ったので、すぐに購入しました。
見た目もかっこよくてほれぼれします。
RUGMATAGさんでお取り扱いのあるシルバーのハサミもとても使いやすいです。軽くて、切れ味よく、私の作品が細かな作業が多いので、繊細な部分の調整にも役立っています。

まだ取り入れられていないですが、数を作るようになってから、電動のハサミが気になっています。
タフティングをやって一番良かったこと/嬉しかった瞬間
販売前は、お迎えがあるだろうかと毎回ドキドキしているのですが、お迎えがあった時に作ってよかったと思います。
「Somiさんの愛情をたっぷり受けて生まれたんですね」や「見るたびに幸せな気持ちになる」とご報告を頂いた時には、想いが届いたようで嬉しかったです。
こんな風に使ってますというご報告も本当に嬉しいですし、使い方や飾り方に個性があって、皆さんの感性を見るのも楽しいです♪
動物の陶器と一緒に、私のお花畑のミニラグを飾ってくださったお客様がいらして、私の感性にはなかったなと、新鮮な気持ちです。
動物と一緒にいることで、よりお花畑がそこにあるように見えた気がしました。


もちろん、報告しなくても心で思ってもらえるのも嬉しいです。
作品のお迎えがあると、続けていく自信にも繋がりますし、新しいデザインにもチャレンジしようと思えるので、そうして制作を続けていけることも嬉しいです。
迎えたくなるような作品作りをしていけるように、これからも沢山考えて向き合おうと思います。
つくったラグはどうしてますか?
今は販売のみです。
自分用に作ろうと思っても、完成すると誰かに使ってもらいたくなります。
仕上がりに遜色はないものの、オンライン販売のラインナップには入らなかったデザインや、試行錯誤のなかで生まれた作品などは、年に数回、知人のイベントで少し置いてもらったりしています。
私からの告知はしていないので、その時偶然イベントに来てくださった方との出会いで、作品が旅立っていきます。
普段のお客様は女性の方が多いのですが、男性用の古着が多いイベントということもあってか、男性の方が手に取ってくださることも多く、興味深く感じています。
いつもとは違う場所に作品を置くことで、これまで出会っていなかった方に目を留めていただけることも嬉しく感じています。

タフティングをはじめてからの"自分の変化"
タフティングを始めてから、以前より明るくなったように思います。デスクワークが多いので、タフティングでは身体を動かして気分転換にもなりますし、動くと前向きな気持ちになります。何よりも、表現したかった世界観にピッタリな手法に出会えて、どうすれば思い描いている作品が仕上がるか、試行錯誤している時間が幸せです。
RUGMATAGを初めて利用した理由を教えてください
愛用のタフティングガンが壊れて途方に暮れていたときに、ラグマタグさんへ相談したことがきっかけです。
海外のお店で購入したガンで、通常は他店購入品の修理は受け付けていないとのことでしたが、同じ機種だったため特別に対応して頂きました。
壊れた部分の修理のみではなく、他の壊れている部分も見つけてくださって、全て直して頂き、元よりも良い状態で帰ってきて感動しました。それから1年ほど経ちますが、状態は良いままです。
更に、修理の間はタフティングガンのレンタルもできたので、制作がストップせずにできました。
ご連絡もいつもご丁寧にいただき、寄り添ってくださるのが印象的でした。
RUGMATAGで購入・利用した中で、お気に入りのアイテムや印象に残っていることはありますか?
ご相談がしやすく、困りごとがあればお気軽にという雰囲気がとても助かります。
実際に店舗にお伺いし、お会いした事もありますが、お話が楽しく、皆様本当にタフティング愛を感じて素敵です。
また、オンラインで注文した際の発送がとても早いので、急ぎで欲しい資材がある時にも助かっております。
これから挑戦したい作品/活動
さまざまな業種の方に作品を置いていただいたり、コラボがしたいです。
例えば
・カフェのソファに花クッションやチェアパッド
・インテリア雑貨ショップでの猫ラグ・犬ラグ
・ヴィンテージショップでお花畑のミニラグ
・お花屋さんでお花シリーズ
・アパレルブランドのお洋服にSomiのアニマル柄
など…夢は沢山です!
既存のデザインもありつつ、そのお店やブランドさまだけで出会える「×Atelier Somi」も増えると嬉しいなと思います。
以前、Onddokaさま(Instagram:@onddoka)という、猫に優しい猫雑貨ブランドさまとコラボさせていただき、私の猫のミニラグを元に、Onddokaさまのシグネチャーでもあるシャム猫柄、Onddokaさまの商品でもあるネームチャームと首輪を表現させていただきました。

お子様やご家族の自然体の姿を撮影される、フォトスタジオ とまり木さん(Instagram:@tomarigiphoto_hanegi)とのコラボでは、撮影に使用する花の絵を描き、それに合わせて芝生のラグも制作しました。
撮影の主役や花の絵が引き立つように、ラグには装飾をしない控えめなデザインにしました。
お客様からの反響がよかったことや、ブランドさまやスタジオさまにも喜んでいただけたことが、とても嬉しかったのです。

この記事を読んでいる方へ、タフティングを始める・続けるためのひとことをお願いします。
どんな風に仕上がっても、毛糸のあたたかみも相まって、愛嬌が出るのがタフティングのいいところだなと思います。
失敗かも..?と思っても、ハサミやバリカンで整えると、洗練された仕上がりになったりするのも面白いです。
実際私は、慣れるまではいつも失敗かもしれないと思っていました笑
でも仕上げに時間をかけるとうまくいくことがわかりました。
ご自身にしかない個性を大切に、楽しんで作った作品は、きっと素敵に仕上がることと思います♪


RUGMATAGは、タフティングを楽しく快適に続ける人が増える活動に注力しています。
Tufter's Voice は、タフティングを始めたい人にとっての「具体的なイメージ」となり、出演者の方の作品・活動の紹介にもつながるコンテンツを目指しています。
「ラグマタグさんで取り扱っている毛糸は、安定して仕入れられるのも魅力だなと感じます」と話すAtelier Somiさん。
色の組み合わせにこだわり、気になる毛糸があれば実際に試しながら、自分らしい表現を追求されています。

RUGMATAGで取り扱うMB210アクリル毛糸は、豊富なカラー展開と、細い糸ならではの繊細な表現が魅力のタフティング用毛糸です。複数の色を組み合わせたMIXカラーや、細かな色表現にも取り組みやすく、Atelier Somiさんのように色や表現にこだわりたい作品づくりにもおすすめです。
また、国内の敷物工場でも使用されている品質のアクリル毛糸で、デザイン性だけでなく、敷物として使うラグにも適した耐久性のある仕上がりを目指せます。
「色にこだわりたい」
「細かな表現を楽しみたい」
「長く使える作品に仕上げたい」
そんな方は、ぜひ作品づくりに取り入れてみてください。
